LOUVRE - DNP MUSEUM LAB
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ルーヴル美術館 館長(2001年〜2013年)アンリ・ロワレットからのメッセージ *2009年現在
ルーヴル美術館におけるミュージアムラボ
ルーヴル美術館 館長
(2001年〜2013年)
アンリ・ロワレット

1793年に創設されたルーヴル美術館は、啓蒙時代とフランス革命の精神を受け継ぎ、その普遍的な使命を果たすことに専心してまいりました。この21世紀という時代の中で、その我々に与えられた使命は、開放された、実験的な美術館を目指すことへと進展しております。

「開放された美術館」、それは具体的には、世界中から年間850万人におよぶ入館者を迎えるルーヴルが、国境をという壁を越えて、国外からの来館者に歩み寄ることを意味します。

数年前より、大日本印刷(DNP)とのパートナーシップを組んで実験を重ねる中で、私たちは「明日の美術館」の姿について考察してまいりました。ルーヴルとDNP双方のチームの緊密な協力のもとで、ミュージアムラボでは、ルーヴルが所蔵する名作の(再)発見に役立つ一連のデジタル技術が導入されました。

この、実験的で全く前例がない試みは、ルーヴル美術館の研究課題の中心を占めています。全ての来館者に美術作品をより深く理解していただくために、新しい技術をどのように役立てられるのか。どのようにして一般の来館者に、新しい視点で作品を鑑賞していただけるのか。

これらの課題に対する取り組みの結果は、まず東京で展開され、その後パリのルーヴルで、膨大な数、しかも多様性に富む、探究心旺盛な来館者に提示されます。こうした実験の成果は、ルーヴル美術館における作品の展示を充実させ、他の諸美術館でも活用されるようになるでしょう。

私たちは、DNPとルーヴルのノウハウを活かして美術鑑賞の近代化を図り、美学のために科学技術を役立てたいと考えています。ミュージアムラボは、訪れる方々に、こうした私たちの意志を知っていただける最適な空間なのです。
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